F30 320dにお乗りのお客様よりオイル漏れ、水漏れ修理とテールランプレンズの交換をご依頼いただきました。
エンジンはN47ディーゼルエンジン。
オイル漏れはよくあるフィルターハウジングやヘッドカバーでは無く、エンジンフロント側についているキャップです。
交換にはエアコンコンプレッサーのブラケットの脱着が必要です。
取れそうで取れないので、横着せずにブラケットの取り外しが吉です。
新旧キャップ。
爪が折れているのはいつの日の事でしょうか(*_*;
装着。
反対側も。
最後にエアコンガスをリフレッシュ充填☆
このキャップからのオイル漏れが時折見られます。
今回はN47ディーゼルですが、後世モデルのB系エンジンにも付属しています。
わざわざキャップを付けてるから漏れるんじゃん!!ってなりますよね。
実はこの穴、もちろん意味があってあります。
エンジン内部から見るとこんな感じです。
反対側はギア駆動。クランクシャフトと同調しています。
こんな感じで前から差し込まれています。これが2本付いています。
答えは、バランスシャフトの脱着用の穴です(*’ω’*)
市販車の4気筒エンジンには漏れなく装着されるバランスシャフト。
この配置にすることで、エンジンの重心も下げれるし、構造もシンプルでいいですよね(*’ω’*)
たまーに漏れてしまいますが、この構造のおかげでフロントの入りが良くなると思えばかわいいものでは無いでしょうか!?
しかも!この構造なら、レース用エンジン作るときにオイルポンプ変更せずにバランスシャフト外せるじゃん!!って思ったりしちゃいました。夢が膨らみます。
妄想はさておき水漏れ修理を。
まだもう少し持ちそうですが、お客様の“替えときましょう!!”というご指示の元、交換です。
意外と配線内部が腐食しちゃいます。
リターンホースも併せて交換です。
最後にテールレンズを。割れて浮いてきちゃいます。
片側が爪で保持されています。
ここに過度な負担が掛からないように修正致します。これで半永久的に割れないはずです。
新旧レンズ。
ディーゼルエンジンって、ガソリンエンジンと比べるとどうしてもレスポンス面や官能的な面では劣ってしまいますが
シンプルで分かりやすいので、この辺りが何だかくすぐられる想いです(*’ω’*)
特にN47ディーゼル、何なら負圧制御盛りだくさんの前期型のN47ディーゼルはツボにはまります。
免許取って8年ほどロータリーエンジンに乗っていて、
エンジン内部のカーボンに気を付けたり、大量にあるバキュームホースをいじくったり。
エンジンの特性は全く違えど、気を付ける部分が似ていて、面白いのです。笑
繊細さで言うとロータリーエンジンの方が繊細ですが、同じことをすると同じように良くなってくれるのです。
もちろんどんなエンジンにも適用できますが、僕のお勧めするメンテナンスの基礎となっている部分です(*’ω’*)
話が脱線してしまって、全然違う方向に進んでしまいそうなので、この辺りで止めておきます(..)
この度もご依頼をありがとうございました!
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