F11 523dツーリングにお乗りのお客様より、ドライトレーン異常の警告灯が点灯するとの事で修理をご依頼いただきました。
早速コンディションチェックにて、車両の各部細かいところまで点検していきます。
試運転にてチェックランプの点灯を確認。
エンジンN47ディーゼルエンジンです。
点検の結果、
・EGRバルブの引っ掛かり(チェックランプ点灯原因)
・インテークシステムの詰まり(走行性能低減)
を確認。
その他お勧め事項をご相談の結果
・EGRバルブ交換(本体不良のため)
・EGRクーラー内部洗浄(現状は大丈夫ですが近い将来にチェックランプの点灯恐れあり)
・インテークシステムの洗浄(詰まり、走行性能の改善)
・燃料システムのリフレッシュ及び噴射量調整(煤によるトラブル低減及び走行性能の改善)
・エンジンオイル交換(交換時期、ブローバイ発生の抑制)
をご依頼いただきました。
早速ですがエンジンから取り外して洗浄の準備をしていきます。
スワールフラップも引っ掛かりが出ていました。
インテークマニホールド内部に煤の蓄積が見られます。
小物部品にも
EGRクーラーは数値通りの感じです。これくらいの汚れでも清掃すると体感レベルで分かります。
特に酷いのがインテークポート内部です。エンジンノイズや走りにも影響します。
上記の部分を超音波洗浄機とBMW純正の専用機材にて清掃、リフレッシュを実施していきます。
清掃後のインテークマニホールド。新品のようです(^^♪
内部も綺麗に。
スワールフラップも新品に。これはガスケット一体物です。
よく割れる水回りのパイプも。
新旧EGRバルブ。
EGRクーラー内部お綺麗に。
上記部品を組付け。
インテークポートも洗浄していきます。
こちらも新車時を思い出して頂きます☆
クルミを使うのでエンジンにダメージを与えることなく綺麗にできます。
慎重に組付けしていきます。食い込みはお気になさらいで下さいませ(..)
因みにインテークマニホールド内部の煤の一部です。
エンジン始動後は燃料システムの清掃及び噴射量の調整です。
これをしないとせっかくお掃除したEGRシステムやインテーク関連が早い段階で煤が蓄積します。またDPFにとっても必要不可欠なことです。
インジェクションクリーナーで洗浄効果をより高めます。
続いて燃料フィルターの交換。
交換時期の記入も漏れなく記載。
オイルは煤の発生と滑らかなエンジンフィールのLIQUIMOLY toptec4200にて。
モータープロテクトも注入。エンジン内部の回転抵抗を低減します。
最後に試運転を実施、走りも数値も改善していることを確認し完了となりました。
先ほど触れました、燃料システムのリフレッシュ及び噴射量の調整ですが、
ディーゼルエンジンにとってこの燃料システムのコンディションは非常に重要で
ここを抑えないと恒久的な修理とは言えず、清掃しても一時的なコンディションの改善にしかなりません。
虫歯になったときに、虫歯を治すだけじゃなくて、歯磨きなどの日々のメンテナンスを改善する事が必要なのと同じです。
この燃料システムのコンディション維持は、歯のメンテナンスと同じで、定期的に実施することが一番望ましいです。
他にも煤が溜まりやすくなる要因はございますが、この辺りが特に大きく影響する部分です。
せっかく綺麗にしたのに2.3万キロでまた詰まってしまうともったいないので、是非早めのメンテナンスを心がけてくださいませ☆
この度はご依頼をありがとうございました!
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