E90 335i 各部メンテナンス

E90 335iにお乗りのお客様より各部不具合箇所のリフレッシュをご依頼頂きました。

広島県よりありがとうございます。

いつもはディーラー様、近隣工場様にてメンテナンス/修理を行っておられるみたいですが、また最近では走行距離も考慮して乗り換えをオススメされるみたいです。

ですが愛着のある車両ですので不具合箇所及び不具合がでる恐れがある箇所も含めてメンテナンスをご依頼頂きました。

また上記に加えて

・マフラーより白煙が出る

・インタークーラー付近にオイルが溜まっている

・セルモーターの回転が遅い

・インテークポートの清掃

・マウント等のゴム製品の状態

がご用命内容となっております。

せっかく乗られるのでしたらなるべく気持ちよく乗りたいですよね(^^)

まずは不具合箇所の確認とおすすめの施工プランを現車を確認しながら探っていきます。

エンジンはN54ツインターボエンジン。漢らしいエンジン音が特徴です。

ヘッドカバーよりオイル漏れ

N54noヘッドカバーはこのセパレーターの部分からクラックが入りやすいので要注意です。

こうしてみるとかなり変色しているのが分かります。

ゴム類も距離相応で劣化しています。

水廻りは場所によっては割れる寸前のところも。

これまでのメンテナンス歴も参考に優先順位を付けていきます。

白煙/インタークーラー付近のオイルに関しては、エンジン内部の問題を指摘されエンジン本体の交換を打診されたようです。

オイル消費や白煙に関してはオイル下がりやオイル上がりの他にターボチャージャーのシール摩耗、ブローバイガスの出すぎによるものの可能性がございます。

今回は各部細かくチェックさせて頂き、オイル下がりやオイル上がりの具合に関してはまだ酷い物ではないですが、ターボチャージャーに関してはシールの摩耗によるオイルリークが確認出来ました。

ブローバイの発生に関しては比較的多く発生しており、この辺りはオイルセパレーターの分離の不良に加えて軽微な圧縮のバラツキがある為、ピストンリングによる吹き抜けも若干ありそうです。

余談にはなりますが実はオイル下がりやオイル上がりに関してはオイルが結構な量減っていきますが、ターボチャージャーやブローバイに関してはあまり顕著にオイル消費って起こらないです。

これまで沢山作業を施工された形跡の有るお車ですが、ご相談の結果

・ヘッドカバーのオイル漏れ修理

・水漏れ予防修理

・エンジンマウント/ミッションマウント/ジョイントディスク

・VANOSシステムの内部洗浄

・燃料システムの内部洗浄

・インテークポートの清掃

・セルモーターの交換

・クランクセンサーの交換

をご依頼頂きました。

上記内容はお車の状態と合わせて効果的な部位の施工と

なるべく同時施工することで重複する作業を今後しなくてもいいようなプランとしました。

走行距離や経年により一つの症状に対して複数の処置が必要なケースもございます。

全て抑えてしまうのも手ではありますが、より効果的な個所から手を付けていくのも一つ一つの部位の効果も体験できますし良いと思います(^^)

では作業を始めていきます。

早速ですがインテークマニホールドから外していきます。

N54は構造上インテークポートが汚れやすいです。

かなりオイリーです。

機械を繋ぐ準備をしていきます。

かなりしつこかったですが綺麗に。

こんな感じで計12か所お掃除していきます。

VANOSのシステムも内部洗浄していきます。

ソレノイドも。

フィルターはかなり汚れが詰まっていました。これじゃ思うように走りません!

ワンウィバルブも内蔵で細かいフィルターです。交換にて。

エンジンハーネスが所々皮がむけておりましたので

修正します。

セルモーターも交換していきます。

N52、N54、N55系でセルモーターの周りが重たいお車、結構多いです。

クランクセンサーの交換。とても重要です。

エンジンマウントも交換。

もちろん左右で交換です。

高さが違いますね(^^)

ヘッドカバーも交換していきます。

オイルセパレータも内蔵ですのでブローバイの低減効果も期待できます。

ブローバイホースも交換。

続いて水廻りのホースを交換していきます。

この辺りは見た目以上に中身がダメージを受けているケースが多いので要注意です。

ほとんどのホースを交換していきます。

ラジエターも。

結構見落としがちなホースですが一部破損割れかけておりましたので交換。

外してみると割れてしまいました。

この様に変色していると要注意です。

 

 

 

 

続いてミッションマウント。高さが全然違います。

ジョイントディスクも。こちらも見落とされやすいです。

この部分は再加速時などのショック低減に貢献します。

 

インジェクターの洗浄はお馴染みのjetcleantronicⅡにて。

ピエゾインジェクターは定期施工が特にオススメです。

添加剤も注入。

最後にエンジンオイルですが、toptec4200 5w-30にて。

滑らかな回転フィールをお楽しみくださいませ(^^)

若干の圧縮バラツキに貢献してくれたら。こちらはピストンリングの固着を和らげます。

圧縮のバラツキ、ですが実はこういったことって日常茶飯事的にあるのですが、直噴エンジンで是非抑えておきたい部分がインジェクターの先端シールです。

圧縮のバラツキと言っても

規定値まで上がるものでもその上がり方も重要なポイントです。

先端シール自体は安価ですので、きっちり測定するならシール交換してからがベストです。

今回も作業後にもう一度測定すると当初よりも良くなっておりました。

 

 

 

 

 

お返しした翌日にお客様よりお電話を頂き

エンジンも軽くなり、速くなりました。

またノイズも小さくなりとても快適です。とご連絡を頂きました(^^)

まだまだ改善の余地はございますので、是非またお越し頂けますと幸いです。

この度はありがとうございました!


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